Orderflowトレードを学ぶ上で避けて通れないのが「ポジションの捕まり(トラップ)」です。本記事では、捕まりの意味・典型的な発生パターン・見抜き方・トレード戦略への応用までを、初心者にもわかりやすく解説します。
1. ポジションの捕まりとは?
ポジションの捕まりとは、ある方向に相場が動くと見せかけて大量のエントリーを誘った後、価格が逆方向に急反転し、多くのトレーダーが含み損を抱えた状態を指します。
- ロングの捕まり: 買いポジションが逆行で損失状態に
- ショートの捕まり: 売りポジションが上昇で損失状態に
2. 捕まりが重要な理由
- 捕まりが発生すると、損切りの連鎖(巻き戻し)が発生しやすい
- その結果、急騰・急落のエネルギー源になる
- トレンド転換・ブレイク失敗のサインにも
3. 捕まりが発生する3つの典型パターン
(1) フェイクブレイク → ロングの捕まり
状況: 明確なレジスタンスを上抜けし、多くのロング勢がエントリー。直後に急反転。
結果: ロングの損切り売りが連鎖して急落。
例: ────── 上抜けブレイク(見せかけ) ↑ ロング殺到 ↓ 急反転 → ロング捕まり
(2) ダマシの急落 → ショートの捕まり
状況: サポートを一時的に下抜けし、多くのショート勢がエントリー。価格が急反発。
結果: ショートの損切り買戻しで上昇が加速。
(3) 高値・安値圏での偏った出来高と逆行
状況: 高値圏で買い注文が集中するも価格が伸びず、逆方向へ急反転。
結果: 捕まったポジションの損切りで逆方向への動きが加速。
4. 捕まりを見抜く方法(Orderflow視点)
指標 | 見抜くポイント | 状況例 |
---|---|---|
フットプリント | 一部価格帯で買い/売りの集中 | 約定数が多いが価格が伸びない |
デルタプロファイル | ポジティブデルタなのに価格下落 | ロングが捕まっている可能性 |
Volume Imbalance | Buy Imbalance なのに下落 | 買いが騙し(トラップ)である可能性 |
CVD | ロング方向に積み上がってるのに価格は横ばい | 含み損ポジションのサイン |
5. トレード戦略への応用
- 捕まりを発見できれば逆方向への急激な順張りが可能
- 損切り巻き込みの動きを捉えると、大きな値幅が取れる
- 捕まりの兆候を使って利確や撤退の判断材料にも
6. まとめ:捕まりを見抜いて優位性のあるトレードを
項目 | 内容 |
---|---|
捕まりとは | 誘導されたエントリーが逆行して含み損状態になること |
主な発生条件 | フェイクブレイク、偏った出来高、逆行 |
見抜き方 | Orderflow指標(フットプリント、CVD、Imbalanceなど) |
応用 | トラップ後の動きを利用した順張り・逆張り戦略 |
捕まりの理解と検出は、Orderflowトレーダーにとって非常に強力な武器になります。次回は、実チャートを用いた分析や、Pythonでの定量分析方法も紹介します。ご興味があればぜひコメントください。
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